2007-12-16

ウェブ・ユーザビリティ JavaScript を使った戻るボタンやリンク

WEB サイトの構成や WEB ページの遷移の中で、戻るボタンや戻るリンクを使うのはどうか?といった本来的な視点はあるのだと思いますが、その WEB サイトの設計として、戻るボタンや戻るリンクの必要性があるなら、それを否という気持ちはありません。

むしろ、意識的に取り組んでいるということに共感できます。ただ、一般性から外れた例外的な取り組みが、何を得て、何を失うのか、それを測るのは困難だという事実があります。

例えば、戻るボタンや戻るリンクを JavaScript を使って実現しているケースを見てみます。次のようなボタンをよく見かけます。
<input type="button" name="prev" value="戻る" onclick="history.back();" />
この戻るボタンは JavaScript を無効にしたブラウザや JavaScript に対応していないブラウザだと、ボタンはクリックして反応しているかのように見えますが、前のページに戻ることはありません。

この状況に置かれたとき、どれだけの人が JavaScript の問題であると、判断できるでしょうか。

また、次のように JavaScript が有効なときだけ、戻るボタンを表示するケースもあります。
<script type="text/javascript">
//<![CDATA[
document.write('<input type="button" name="prev" value="戻る" onclick="history.back();" />');
//]]>
</script>
だとすると、戻るボタンをなぜ必要としたのか?ということになります。

この話題を1つとっても、やはり WEB サイトや WEB ページの設計は一般性を重んじるのがベストだということになります。例外的な設計をするときは、しっかりした背景を持って取り組む必要があるわけです。

前述のとおり、例外的な設計が利用者にどんな影響を与えているのか?といったことを把握するのはとても困難です。私もどうしていいかわかりません。

ただ、そのようなデータを計測して、WEB サイトや WEB ページの設計を論じている人や組織が存在します。であるなら、まずはその結果を受け入れてみて、そこを出発点として、例外的な取り組みをしても遅くない気がします。

ウェブ・ユーザビリティ―顧客を逃がさないサイトづくりの秘訣ウェブ・ユーザビリティ―顧客を逃がさないサイトづくりの秘訣
ヤコブ ニールセン; 篠原 稔和 グエル

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